导演:皆川 博子
皆川ミステリーの極みがここにある―― 第三回柴田錬三郎賞受賞作 降りしきる薔薇の花びらに埋もれて死ぬことを夢見た劇団員(「薔薇忌」)、 濃密な淫夢に日常を侵される歌舞伎小道具屋の娘(「紅地獄」)、 元スター歌手の再起に賭ける芸能プロデューサー(化鳥) ……舞台芸能に生きる男女が織りなす世界を、幻想的な筆致で描いた珠玉の短編集。 著者の独創性を世に知らしめた柴田錬三郎賞受賞作。 実業之日本社文庫版刊行にあたり、新たに書き下ろした「あとがき」を収録。 「思えば、芝居の世界では生者と死者が同一時空で、同じような存在感を身にまとって登場するものだ。 もちろんそれらを演じるのは生身の俳優たちだが、著者はそんな舞台を、 本物の死者がなんの違和感もなく立ち現れ、平然と生者たちに紛れ込む場として描き出し、 読者は「舞台でならばそのようなこともあろうか」と、 知らず知...(展开全部)